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Channel: やまちゃんの天体写真
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Canon EF 200mm f/2.8L II USM

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Canon EF 200mm f/2.8L II USM の中古をヤフオクでゲット。
ファーストライトは北アメリカ、ペリカン付近をSAOナローバンドで撮影。
OIIIはHαとの焦点差は80ミクロンくらいありそうですが、周辺までまずまずいい星像です。
ピントがシビアすぎて手動でピント合わせはきびしいです。触るかどうか程度でピントがはっきりずれます。
自動化したいと思いました。ROBOFocusでもつけるか?
以前にタカハシFS-60CB+レデューサー(f=255mm)では色収差はほぼなしでしたが、カメラレンズはやはり色収差が気になります。
今回はピント合わせ直しはせずHαで合わせたものですのでOIIIは少しぼけてますがOIIIは青なのでごまかしやすい。

Canon EF 200mm f/2.8L II USM+STL11000M Baaderフィルター
SII=10分x6 Ha=10分x8 OIII=10分x6
イメージ 1

IC1396(VdB142)

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ケフェウス座の有名なIC1396の中の象の鼻といわれている部分はVdB142という名前がついています。
この時期になると一番興味を持って多く撮影されている領域かも知れません。
私はナローバンドSAO(ハッブルパレット)で撮るのですが色合いをどうするかがSAOの場合は難しさがあります。
本来は SIIを赤、Hαを緑、OIIIを青とするのが定石ですが、現実には緑色の星雲となっていまいちカラー化の戦果が得られません。
そこで、カラーシフト的な方法を講じます。
SIIは赤、Hαは黄金色、OIIIは青緑色にすることで赤、黄色、緑、青がバランスよく表現できるようになります。
こんな感じで仕上げてみました。
250mm F4ニユートン+TS 2.5”Wynneコレクター +STL11000M
Baader フィルター  SII=10分x6 Ha=10分x10 OIII=10分x7
イメージ 1
普通にブロードバンドLRGBですばらしい写真が沢山あるのですが赤青黄が交じり合っているSAO合成の方がやさしくて楽しいのが実感です。

アイリス星雲

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夏の間ナローバンドばかり撮影していたのでたまには違うものをと考えた結果、アイリス星雲を思い付きました。
この星雲、NGC7023って呼ぶみたいですが周辺の分子雲が圧巻なので有名です。
すばらしい画像がWebでもいっぱい見られます。
私も撮ってみようと思いつつも自宅からでかつPM2.5の真ん中での撮影なので、300mmでの拡大路線で行ってみました。
時間も無いのでL画像を317mmF5.75で、RGBを250mmF3.8を使って同時撮影です。
L画像は317mmF5ニュートン+パラコアでF5.75 STL-6303E 10分x13
RGB画像は250mmF4+TS  WynneコレクターでF3.8  + STL-11KM Baader フィルター
R=10分x3 G=10分x3 B=10分 x6 (透明度悪いのでBは倍の枚数)
結果はこれ。分子雲も写っている。

イメージ 1
 アイリスの花の色を青を強く仕上げてみました。
この領域にこだわりを持っている方は沢山いらっしゃると思いますのでなんだこれはちょっと違うと思われる方も多いと思います。
処理的には銀河を撮るのと同じ処理で済ませています。



アンドロメダ銀河

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8月15日の夜に撮影した、言わずと知れた大星雲です。
明るくて巨大なので誰もが撮影する対象ですね。
子供の頃の記憶では「アンドロメダ座の大星雲」と呼ばれていたと思います。
1929年にハッブルがこの銀河までの距離を発表して天の川銀河の外にあるものとなりました。
撮影はやさしいのですが画像処理は私のようなへたくそにとって大変難しいです。
銀河核の部分と周辺の銀河の腕の光度差が大きいのが一番の理由です。
今回は250mmF3.8でフルサイズのCCDでできるだけ高精細に撮ることを目標としました。
250mmF4ニュートン+TS Wynne コレクターでF3.8 f=960mm
STL-11000M Baader フィルター
L=3分x24 R=G=10分x6 B=10分x8 L画像が3分なのは中心部が飽和するからです。

イメージ 1

周辺の青い星が部分的ですがかろうじて分離して写っています。
パロマーの5m望遠鏡で赤い星も含めて乾板で写して距離を測定した昔の天文学者に敬意の気持ちがわいてきます。

結局8月15日以降は撮影のチャンスはありませんでした。

NGC672とIC1727

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秋の系外銀河はメジャーなものとマイナーなものに大きく分かれます。
M31、M33、NGC253などはメジャーですがそのほかはマイナーなものが多いです。
そんな中でこの銀河を撮ってみました。
さんかく座にありM33の近くです。2つの似たような大きさの銀河が寄り添っているのが特徴です。暗くて小さくて写しにくいですが、精一杯の努力です。

317mm F5 ニュートン + パラコア でF5.75   STL-6303E
Astrodon GenII  フィルター 
L=10分x20 RGB=10分x6
イメージ 1
 
380分も露光してこんな程度なのでなかなかの難物でした。

クワガタ星雲(SAO)

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バブル星雲の近くの淡い星雲です。
クワガタのような形をしているのでその名前がついています。英語ではThe Clawというようです。ようするにクワガタの爪の部分なのでしょうね。
Sh2-157というのが正式な呼び方です。
去年も撮ってみたのですがさすがに淡く、Hαは写りますがSIIやOIIIはかなり写りが悪いのでした。
今年は2夜をフルに使ってトータル8.6時間かけました。

250mm F4 ニュートン+TS Wynne コレクター でF3.8 STL-11000M
Baader フィルター
SII=10分x18 Ha=10分x15 OIII=10分x19 total 520分
イメージ 1

バブル星雲も隅っこですが入れておきました。










カリフォルニア星雲(SAO)

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おなじみのカリフォルニア星雲です。
HαとSIIではよく光っているのでRGBでは赤一色となります。
SAOではSIIの赤とHαの黄金色はしっかりだせますがOIIIの青はしっかり露光しないと何もでてきません。
今回はOIIIを2時間かけています。
250mm F4 ニュートン+TS 2.5” Wynne コマコレクター でF3.8 f=950mm
STL-11000M Baader ナローバンドフィルター 
SII=10分x8 Ha=10分x8 OIII=10分x12  TOTAL 280分

イメージ 1

OIIIの青は下(南)の方が強くSIIの赤は上(北)の方が強いのがわかります。


なんとなく眠たい画像なのでしゃきっとさせる意味でPixinsightのLocalHistogramEquolizationでローカルコントラスト処理をしてみました。
パラメータを不適当にしたためどぎつくなったので元画像とブレンドしてテキトーに仕上げています。
色も緑を弱く赤を少し強めにしたのがこれ。
イメージ 2



くらげ星雲(SAO)

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例によってSAO作品です。ここのところSAOしかUPしてませんね。
 
IC443(通称くらげ星雲)ですがSIIとHαが良く光っているのですがOIIIは外周部がのようです。弱く光っているだけのようです。
ブロードバンドで撮るとSIIもHαも赤で表現されるのでほぼ赤一色となってしまいます。
そんなわけでSAOで撮りましたがOIIIの青成分が少ないのでいまいちハッブルパレットでも華やかさが出ませんでした。
次回はもっと広角で北東部のHαの濃い部分をあわせてとってみたい。
その前にくらげの明るい部分だけのクローズアップもあるのでそのうち画像処理処理してお見せしたいと思っております。
 
イメージ 1
 
 
徒然に天文雑誌に応募していますが、SAOはなかなか入選しにくいようです。
星ナビにクワガタ星雲(SAO)出しましたが見事に落選でした、少し自信あったのですが。
 
その代わり銀河で天ガでIC342が入選してました。
やっぱり私の生きる道は銀河か? 数少ない銀河枠でがんばります。
 

2015年も今日が大晦日です。

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2015年の終わりにあたり、無事来年が迎えることができて感謝。
昨年は故郷の徳島でCANPに参加でき、今年は青春時代をすごした関東でのCANP。
ブログでお世話になった皆様と初めてのお顔合わせができたり、旧くからお世話になっている方々ともお会いできて充実した一年でした。
今年の天文雑誌1-12月号での成果は天ガ2個、星ナビ4個のトータル6個でした。
6/24=0.25ですから打率二割五分。できれば3割確保したかった。
天ガはNGC772とりゅう座のトリオ、マイナーな銀河です。
ほかにもいろいろメジャーからマイナーなものも応募していたのですがこの2点が入選でした。
マイナーな銀河の紹介ってことに意味があったのかもしれません。
イメージ 1



イメージ 2
今見ても地味ですねー。

一方、星ナビは4点のうち3点がナローバンドが入選。これらはブログにもUPしているのでそれを見ていただければ幸いです。
いや、最後だから全部再度UPしてしまいます。
SAOは派手すぎかも。

惜しくも?、まったく希望無く? 落選した画像にも愛着があります。
死んだ子の歳を数えるつもりはありませんので、また再度チャレンジができると思うと全部入選より幸せかもしれません。

来年はメジャーな銀河をじっくりと撮りたいのですが、天気に恵まれるかどうか?
来年もよろしくお願いします。

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 6
イメージ 5

IC2177かもめ星雲(SAO)

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2016年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
さてと、かもめ星雲です。相変わらずSAOですがそれなりに良いところもあると思いますので
続けていきます。
昨年12月8日に撮影したのですが、処理するのが遅れていました。

250mmF4ニュートン+TSWynneコマコレクター で F3.8
STL-11000M Baaderナローバンドフィルター
SII=10分x7 Hα=10分x8 OII=10分X8
イメージ 1

焦点距離960mmではフルサイズでも全部は入りません。
BaadernのOIIIフィルターは輝星にハロが出るのが弱点です。

GSOリッチークレチアンの光軸

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GSOのリッチークレチアン鏡筒はコストパフォーマンスもよく各部の剛性も充分で満足できる筒のひとつです。
そのかわり、光軸修正についてはいろいろな悩みを持っていることが多いのも事実だと思います。
そのひとつの要因が分かりました。この件でオホーツク通信のdaiさんとメールでいろいろ相談したひとつの結論です。

主鏡の光軸あわせは主鏡バレルと一緒に動くのです。
そのため主鏡の光軸と主鏡バレルの軸がずれていても直すことはできません。
最初から主鏡の光軸と主鏡バレルの軸が一致していればOKなのですがもし一致していないときは
光軸修正用望遠鏡で見たときの副鏡セルと主鏡バレルの隙間が均一にしても、スパイダーが一致しないということが起きます。
これはオホーツク通信さんから借りてきた画像です。

画像をクリックするとウィンドウを閉じます
全部の丸い部分が同軸でもリング状のスキマと外周からのスパイダーにずれがあります。
この場合は。,左右のスパイダーがずれているのがわかります。

私の場合主鏡単品で外周部の厚みが最大で0.7mm違っていました。
要するにそのまま組み立てると300mmにつき0.7mmだけ主鏡バレルが光軸と傾きが出ます。その分主鏡の裏にスペーサーを入れて調整しました。

参考までにGSO-RC300の構造は下図
主鏡イメージ 1
  

主鏡バレルを外した状態で光軸修正すればよいとオホーツク通信さんの推奨です。

SBIG オートガイド端子 ST-7

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天気が全く晴れないので撮影は2月6日に今年の撮り初めとなりました。
しかたないのでほとんどの人にはつまらない話題です。

SBIG社 STLカメラ用のオートガイダー端子はST-7という9ピンオスを6極6芯ケーブルに変更するアダプターが付属されていてこれを使えばタカハシ,Kastec AGS,
ビクセンなどにリレーアダプターボックスなしで使えています。

ところが、実はそのST-7が2種類あるので混乱します。
下の絵のクリーム色が比較的古いタイプ、灰色が新しいタイプです。


イメージ 1
 RC-7と書いてあるほうを上にするとピンの配置が上下逆。

イメージ 3
ピンの配置を同じにするとこうなります。

イメージ 2
このときの6芯ケーブルの入るメス端子はこのように左右が逆です。
左右が逆だけなら問題はないのですが、6極の1-6が6-1と逆になっているのです。


SBIGの説明書によるとこんな感じ。
新旧どちらが正解なのかは分かりにくいのです。
カメラ側がこんなのであればストレートケーブルなのか?
両方のケーブルを用意しておくことが必要でしょうね。

ちなみに、間違ったほうのケーブルを使うと勝手に赤緯軸だけ動いてしまいました。
イメージ 4

M81 M82

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昨年12月8日以来2ヶ月ぶりの2月7日の撮影となりました。
この対象はもはや時期遅れでもあり、途中でうす曇もでたりして、半分忘れかけていたのを思い出しつつの撮影でした。

317mm F5ニュートン+MPCCコマコレクター +STL-11000Mの組み合わせで
M81とM82が同一画面に収まることが分かったので撮影してみました。
結論からいうとMPCC MarkⅢでもフルサイズでのフラット処理は非常に難しいです。
台形の山の部分の明暗と裾野の部分の明暗が反対に傾きを持った状態にフラット補正されてしまうのです。
せっかくですのでごまかしを入れて、すこしトリミングしたのをアップします。
L=10分x15 RGB=10分x4

イメージ 1


NGC3184

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もうとっくに春の銀河シーズンが始まっているはずですが、当地は日本海側なのでほぼ晴れることがありません。2月が2回だけ撮影できました。
これも2月7日に撮ったマイナーな銀河です。
NGC3184はこじし座とおおぐま座の境界近くにある渦巻銀河で端正な姿が印象的です。
大きさは約7分角ですので、撮影対象としてはまずまずだと思いますが、案外Webで見かけないです。
GSRC12C 304mm F8  自作フラットナー STL-6303E Astrodon フィルター
L=10分x11 R=10分x4 G=10分x5 B=10分x7
イメージ 1

トリミングしています。
もっと時間を掛けないと「なるほど」と言えるようにはなりませんが、なにぶん晴れないので仕方ありません。

M101

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毎年撮っているM101です。
今年は3月初めに晴れたことがあったのですが、気流がボロボロでまったく使い物にならずやっと一昨日撮ることができました。
L=290分、R=50分、G=60分、B=80分 トータル480分(8時間)かけて一晩で撮りきりました。
GSRC12C 304mm F8  自作フラットナー STL-6303E Astrodon フィルター
L=10分x29 R=10分x5 G=10分x6 B=10分x8

シーイングはいまいちでしたがRGBを撮り終わってL画像を始める頃にすこしよくなりました。5-6/10といったところでしょうか。

イメージ 1

トリミングしています。 8時間掛けてもノイズはまだあります。
光軸がいまいちで星が流れたり、三角になったりしています。


M92

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今年も天候不順で、新月期に晴れませんし、シーイングもいまいちのことが多いです。
5/12に撮った球状星団M92です。
球状星団といえば北天ではM13が最高ですが、あえていまいちのM92にしました。
M13は何度も撮っているので同じ機材ではもっといい写真にならないと思うことがありますよね。
RC12 304mm F8 リッチークレチャン + STL6303E
Baader CRGB フィルター
L=6分x12 R=5分x6 G=5分x6 B=6分x6
イメージ 1

もう少し彩度を上げた方がいいかも知れません。
M13と何が違うかといわれても、何も違わないかも?
次の新月期はもう夏の散光星雲、ナローバンドですかね。

新しい目線での撮影って何か無いかなー、と思ってます。

windoes10での撮影環境はどうか?

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ついこの前にXPから7にwindows OSを変えたと思ったら、もはや!
windows10の無料更新時期もあと1ヶ月ちょっととなったので我が家にある撮影用のデスクトップ DELL Vostro220s 2台を10にアップグレイドしてみました。
今このブログを書いているPCもあるのですが、メールやらネットバンク、画像処理などいろいろな用途に使っているメインPCなので怖くてまだしません。

windows10のインストール用USBファイルを落としてそれを使って順次windows10への切り替えです。

結果の報告
CCDSOFTは必要なDLLファイルが無いといわれて再インストールを要求されました。
TheSky6はEZEUSとのリンクができない。
調べて分かった対策はASKOMのTelescopeAPIを再インストールで解決したこと。
Temma2などは多分問題ないかも?

画像処理ソフトはおおむね問題な誘うですが細かくは調べていません。
TANAKAさんのABFfilterも何とか動きそうなので安心。

画面はたとえばTheSky6の画面
イメージ 1
イメージ 1
上がwindows7 で下がwindows10です。
windows10が何か殺風景なのが不満。
次にスタートメニュー

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左の方にあるよく使うアプリに新しく登録したりする方法が分からない。
どうやら今の時点ではできないらしい。

結論
好き好んで使うOSではないが4年後もこのPCで使うつもりなら多少の不便をがまんして使うしかない。
今使っているメインのPCはどうするか? 悩み多し!
一度windows10にしてまたwindows7に戻すと8月以降もいつでもwindows10にできるとの情報もあるのでその線で調査中。
多分新しいメインのPCにふさわしいものを買ってそれに以降すると思う。
7月中ならなおスムーズにいくかなー?

タカハシJ型赤道儀のウォーム軸の改造

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天彩ーAstronomyというFacebookで話題になったJP赤道儀のウォーム軸の転がり軸受化改造案。
図は赤経用ですが赤緯用も同じベアリングでいけます。
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第1案

この案はスラストベアリングだけ転がり軸受にする案で最小限の改造で済ますことができます。
スラストベアリングはミネベア・NMB ミネチュアベアリング DDT-1810DSGです。
軸径10mm、外径18mm、厚さ5.5mmで単価721円。許容荷重の大きいタイプです。
軸受の厚みの分ギヤをつける部分が短くなるのと、ラジアルメタル軸受け部分が短くなるのが欠点ですが実用的には十分だと思います。

イメージ 2
第2案

ラジアル方向もニードルベアリングを入れることを考えたものです。
もともとの黄銅系の部品を追加工することが必要ですが、ちゃんとしたものといえるでしょう。
ニードルベアリングはシェルタイプというもので「IKO 日本トムソン TLA1010Z シェル形ニードルベアリング」というもので単価450円と安いです。軸径10mm、外径14mm、巾10mmのものでいいでしょう。
シェルタイプのベアリングは圧入するので穴の寸法公差H7くらい必要ですので精密な工作が必要です。

タカハシのNJPの後期(1996年以降生産)のものはすでに転がり軸受になっているので対象になる機種はそれ以前のJ,JP,前期のNJPということになります。

タカハシJ型赤道儀のウォーム軸の改造 2

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前回の1案で古い160J赤道儀をばらして改造中です。
改造前は、深溝玉軸受をすラスストベアリングの代用で使っていたのでスラスト負荷荷重が小さいのが不安でした。
思い切って変えたのですがあまり効果があるという感じはないです。
でも改造が正道ですので、悪いはずはないと思います。
第2案はラジアル軸受けも転がり軸受に変える案なのですが、シェル型ニードルベアリングがラジアルスキマのコントロールが難しそうで踏ん切りがつきません。余分に金をかける価値があるか?
シェル型ニードルベアリングは穴をN7で仕上げベアリングを圧入するとF8になるとか。
N7は-5/-23、F8は+35/ +13ですので圧入時のじめしろが最大58ミクロンに近くなるので、問題が出ないか心配です。
赤緯軸は肉厚が直径で5mmしかないのが一番心配でケースが膨れることが問題になったときに打つ手が大変。
第一案なら簡単で自分で大体できるのでまず1台はこれで様子を見ることにしました。

最初からタカハシがまじめに設計してくれていれば」こんな無駄は不要だったのでですよね。
大企業だとベアリングの価格はメーカー定価の27%大企業とは言えないかもしれませんがv、タカハシだって40%では買えるでしょう。
普通に、ベアリングと形が同じカラーのほうが大抵高価です。
私は機械設計うん10年してましたけどメタル軸受けなど0.1%以下しかつかいませんでした。
寸法的にベアリングが入らない時だけ涙を呑んでメタル軸受けにするって感じでした・。

次回は赤道儀のバックラッシュに各部がどの程度関係しているかを考えてみたいと思います。
バックラッシュレスベルトの効果など。

タカハシJ型赤道儀のウォーム軸の改造 3

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とりあえず改造の第一弾として1978年製の160J赤道のスラストBRGの改造は無事すみました。
もう一台のJP赤道儀はまだですが、若干の問題があるので少し考えてからにします。
部品として新たにカラーを2個手配していたのが届いたので準備はほぼOKです。
現在の赤経軸のドライブは、砲金の軸受けと平歯車との軸方向スキマが3mmほどしかなく、このままではさらに5mm少なくなるので、砲金の軸受けの後端を3mmほど削り飛ばすことが必要です。
そんなこともあって、おまけに暑いし、とりあえずいまのままで問題ないし、どうしようと思案中。
タカハシの職人技での調整は最高で、これを私がいじっても再現は不可能と自信をもって言えます(笑)
買った部品はこれ。 内径20mmと25mmで厚み5mmのカラーです。ステンレスで注文しました。

イメージ 1

最初の改造はこのカラーまでも自作してましたが、平行度が悪くて締めると動きが悪くなって苦労しました。
次回は特注で作ってもらった部品でいきます。 

さてと、赤道儀の駆動系のバックラッシュがいろいろ問題とのことですのでちょっとした考察です。

イメージ 2
この図面はJP赤津儀のRA軸の駆動部分の一部をスケッチして描いたものです。
ウォーム軸は外径20mmでピッチが実測で約1.8mmでした。
圧力角20度と想定して、RA軸の歯数240枚からこの図を描いてみました。
ここで、ウォームのバックラッシュは調整しても、最小でも0.02mm以下には難しいと思います。
ウォームの偏心、ウォームホイールの偏心などを考えると通常は0.02-0.04mmが四季を通じてスムーズに動けるレベルではないでしょうか。
0.02mmのバックラッシュは直径137mmのウォームホイルですと角度でほぼ60秒角です。
一方、ウォーム軸を駆動している平歯車のバックラッシュは通常0.1mm程度です。
平歯車のPCDは48mmでしたので48*3.14=150mmなので0.1mm/150mm*1.8mm=0.0011mmのウォーム軸のバックラッシュと同等となります。
要するに平歯車のバックラッシュをなくしても5%の改善にしかなりません。
バックラッシュのないタイミングベルトにしたとしても大きな改善にはならないことが分かります。

実際の問題としてはRA軸は常に西側に押し付ける(東側を重くする)ことでバックラッシュの影響は考えなくていいはずです。
DECの方は難しいですが、極軸の合わせ方と鏡筒前後のバランスによって常に一方向に押しながら補正するように設定できればいいのでしょうね。

ウォームホイールという減速機構は古い技術ですがそれに変わる技術もなかなかないんですよね。
ハーモニックドライブとか住友重機のサイクロ減速機などがロボットの関節用として使われていますが、前者は剛性、後者はコストで赤道儀に使うのはまだまだ先のことかもしれません。

SBIGなどのAOシステムが今のところ最高だと思っています。そんなわけでいつまでもSBIGのCCDカメラしか使わないことになってます。


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